そうすればいつでも夜に戻れたからだ。
あのとき俺が盗賊を手に入れた、二度と訪れるはずのない充足の夜がそこにはあるような気分になれた。
ひとつになってしまったからにはひとりでいるしかないはずで、間違っていたわけはない。

そうしてあのときから随分とたった頃、
早い話が俺がとうとう膝を折り屈しようとしたその瞬間に、
真白い鳥は結局再び舞い戻り待ち構えていたかのようにおかえりと笑った。
真実は何も知らなかったくせに本当は何かを知っていた、憎らしくも愛しい真白い奴が
どこに行こうかと俺に聞いて、
俺の話はそこで終わり。